2012年4月21日土曜日

世界の食学ニュース|IFCA国際食学協会[IFCAは「食育」「食養」「食学」の普及・推進活動を目的とした協会です]


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世界保健機構(WHO)

食事、運動と健康に関する世界戦略

世界保健機構(WHO)は、2004年に取りまとめた「食事、運動と健康に関する世界戦略」に基づき、世界各地で様々な主体による具体的な取組を推進し、その活動状況や成果のモニタリングを通して評価を進めています。また、WHOの活動としては、2006年に、集団レベルでの食塩摂取量の減少、子ども向けの食品及びアルコール以外の飲料に関わるマーケティングについてのフォーラムや専門家会議を開催しています。2006年10月には、アジア諸国における同戦略の活動状況に関するワークショップが開催され、多数の国々で健康な食事及び運動に関する政策または計画が存在することなどが報告されました。

参照:内閣府食育白書

公式サイト

食育の海外展開

広まる「食育」

平成18年3月、誰もが生涯にわたって「持続可能な社会」を実現するために必要な教育を受ける機会が得られる世界の構築を目指す、日本国における「国連持続可能な開発のための教育の10年」実施計画が改訂され、これに「食育」を国民運動として展開していくことが記載されました。
平成18年5月に海外からの「食育」に関する積極的な問い合わせに対応するため、オランダ、オーストリア、ニュージーランドのジャーナリストとの間で「食育基本法」や「食育推進基本計画」に関する意見交換が行われました。独立行政法人国立健康・栄養研究所ではアジア各国の若手研究者を研究所に招聘し、研修及び共同研究等を行っていますが、「食育」への関心は強く、自国での展開も含めて、その手法や成果が世界に発信されることを期待するとの意見があります。
外務省では、食育の海外展開の一環として、海外広報活動の中でも食育関連トピックを取り上げ始めています。具体的には、在外公館で配布している一般広報誌「にっぽにあ」、在外公館で上映や貸出をしたり、海外のテレビ局に無償提供している映像資料「ジャパン・ビデオ・トピックス(Japan Video Topics)」において日本の食文化の紹介を行いました。
にっぽにあ表紙(2006年3月発行)

参照:内閣府食育白書

公式サイト

世界の食問題

開発途上国における食生活の改善

世界では約8億5,400万人が栄養不良や飢えに苦しんでおり、このうち約8億2,000万人が開発途上国で暮らしていると言われています。このような窮状を改善するため、我が国では様々な形で取組を行っており、まず、開発途上国が直面する食料不足を解決するため、二国間及び国際機関経由で、平成18年度には約121億円(平成17年度約111億円)の食糧援助を行うとともに、開発途上国の食糧増産及び貧困削減のため、二国間及び国際機関経由で、平成18年度約48億円(平成17年度約50億円)の貧困農民支援を行いました。また、日本は国連食糧農業機関(FAO)に対しても、平成18年度87億円の分担金を拠出しました。
 さらに、我が国は、国際協力機構(JICA)を通じ、開発途上国の専門家や行政官を対象に食品検査・衛生管理・加工保存等の技術向上や、衛生・栄養分野の指導者育成のため様々な研修事業を実施するなど、開発途上国における食生活の改善にも取り組んでいます。

参照:内閣府食育白書

公式サイト


疼痛管理の動物

イタリア

スローフード運動

1986年にイタリアローマでマクドナルドの一号店がオープンしたときに、国内で食に関する論議が巻き起こり、ファストフードの広がりによって世界的に味が均質化している状態に対し、地元の食材と「食」にまつわる文化を大切にしようと取り組み始め、誰からともなく口にしたのが「スローフード」という言葉だったといいます。
その後「スローフード」協会が発足、世界50カ国にあわせて約8万人の会員をもつ一大組織になった今も、その小さな村に国際本部があります。「スローフード協会」を中心として、消えつつある郷土料理や質の良い食品を守り、質の良い素材と提供してくれる小生産者を守り、そして子どもたちを含めた消費者全体に「味の教育」を進めることを目的とするスローフード運動が推進され、イベントの開催、出版、学校プログラムの実践などの活動をはじめ、各地域で様々な活動が展開されています。

参照:内閣府食育白書

オーストラリア

栄養週間実施による"ヘルシーランチ"の取り組み

肥満の予防、野菜や果物の摂取量の増加などを目標とした2000年から2010年にかけての「公衆栄養に関する戦略」が政府により進められています。また、政府の支援により、健康的な生活習慣、特に健康的な体重維持の重要性への意識を高めるため、著名人が「健康活動大使」(The Healthy Active Ambassadors)として地域で啓発活動を行うプログラムの実施、食事に関する情報の入手や各人の食事のカロリー計算ができるウェブサイトの開設などが実施されています。さらに、民間団体が中心となり毎年10月に実施される「栄養週間」(National Nutrition Week)において、学校や職場での"ヘルシーランチ"を推奨するなど、健康な食事への関心を高めるための取組が展開されています。

参照:内閣府食育白書

公式サイト

EU

健康増進活動~健康に関する五カ年戦略計画~

欧州委員会が、健康的な食生活や運動等を促進するため、2003年から2008年にかけて「健康に関する五カ年戦略計画」を実施しています。また、2005年には、同委員会が、「健康な食生活と身体活動の促進」・「欧州内での過体重、肥満、慢性疾患の予防」を政策案として提案し、様々な機関や団体等との議論を進めています。さらに2007年2月、ドイツのバーデンヴァイラーで「健康のための予防 栄養と運動-健康的な生活の鍵」と題する会議が開催され、EU加盟国代表や市民団体等の参加者によって、食事と運動を通して健康を増進し疾病を予防するための戦略が議論されました。

参照:内閣府食育白書

ニュージーランド

健康な食事―健康な活動

2003年より、政府を中心として、国民の栄養改善、運動量の増加、肥満の減少等を目指した戦略的取組「健康な食事―健康な活動」が進められています。また、若年世代の健康なライフスタイルを確立するため、学校における栄養改善や「著名人のライフスタイル大使キャンペーン」の実施などの啓発活動が2006年より政府を中心として進められており、さらに野菜や果物の摂取を促すプログラムなど、様々な取組が行われています。

参照:内閣府食育白書


疼痛管理看護師のためのamercian社会

デンマーク

野菜・魚等の摂取に関する情報提供

「デンマーク食生活勧告」2005年(Danish Dietary Recommendations 2005)に示された野菜や魚等の摂取に関するガイドラインに基づき、家庭を中心に健康的な食生活の実践ができるような情報提供に重点を置き、インターネットによるキャンペーンや冊子配布を通じた啓発活動が展開されています。

参照:内閣府食育白書

アメリカ

チーム栄養プログラム(Team Nutrition)

連邦政府が「アメリカ人のための食生活指針」を5年ごとに改定し、発表をしています。2005年版では、適切な食事とともに日常の運動にも重点を置いた指針となっています。その普及のための媒体として、食品群ごとの望ましい摂取量の割合や運動の重要性を表現したデザインの「マイピラミッド」を公表しました。

・「いろんなものをバランスよく食べよう」
・「果物・野菜・穀物をもっと食べよう」
・「低脂肪の食品を選ぼう」
・「カルシウムをたっぷり摂(と)ろう」
・「身体を動かそう」

このようなメッセージを楽しく学べるプログラムが作られています。
また、アメリカでは、さまざまな人種、宗教の子供が一緒に学んでいるので、人種や宗教に配慮した給食作りが求められる中、そのような食に携わる人材を育てるための教育プログラムも用意されています。
地域(コミュニティ)全体でも栄養教育を進められるよう環境支援が行われており、連邦政府の支援による学校での「学校昼食プログラム」や「学校朝食プログラム」も展開されています。マイピラミッドの活用等によって食習慣の改善を目指す「チーム栄養」プログラムが、学校を中心に家庭や地域との連携も含めた多様な手法を活用したプログラムとして展開されています。「チーム栄養」の目標は、子どもの生涯にわたる食習慣や運動習慣を改善することにあります。そして子どもや子どもの身近にいる大人たち、子ども向けフードサービスの専門家に一貫したメッセージを届けるための包括的ネットワークの構築を目指すものでもあります。

参照:内閣府食育白書

イギリス

健康学校プログラム(National Healthy Schools Program)

政府の「健康な学校プログラム」(National Healthy Schools Programme)等によって、学校における健全な食生活の実践等が進められています。教育省(Department for Education and Skills)と保健省(Department of Health)が共同で、生徒たちが自らの力で健康を達成できるよう、学校が支援していくプログラムです。 これは、生徒達の健康状態と学力には密接な関係があるというエビデンスに基づき、その両者を向上させることを目指した総括的プログラムです。 各学校は以下のプロセスにてプログラムに取り組んでいきます。

 ・自治体に設置されたコーディネーターと接触し、助言や指導を受ける
 ・生徒、生徒の親、教師などの学校管理者をメンバーとした委員会の設置
 ・プログラムを審査する国の機関NHSS(National Healthy Schools Program)が義務づけている項目(食生活・運動・こころの健康など)より、取り組んでいく課題を設定し、具体的な目標、行動計画を策定する。


カリフォルニア州の障害者のうつ病

この学校レベルの個別計画プログラムを自治体が統括し、地域健康プログラムとして国に提出し、認証を得ます。
計画が認可されると、モニタリングと評価を継続的に受けながら、プログラムを推進していきます。
生徒の知識や態度が向上され、目標が達成できたとき、その成功を祝うイベントなどが推奨されています。
生徒、学校関係者、そして地域住民がプログラムの成功を認識することができるこのイベントは、モチベーションを高めるための重要な要素となっています。また、2006年以降、給食だけでなく学内の自動販売機等で販売される食品も含めたすべての食品が網羅された新たな学校給食基準が、政府によって整備されつつあります。また、食品、農場や農村等に焦点を当てた体験学習を学校教育の一環として行う「育てる学校」(Growing School)プログラムが政府の支援により進められています。

参照:内閣府食育白書

スウェーデン

"キーホールシンボル"表示制度による食事環境の改善

政府が2005年に公表した「健康的な食習慣及び運動量の増加のためのアクションプラン」に基づき、野菜・果物や魚の摂取量の増加等に関する取組が進められている。例えば、食品の購入時やレストランでの食事の際に、消費者が脂肪分や塩分、糖分が少なく、繊維が多く含まれる健康な食物を選択しやすくする観点から、「キーホール・シンボル(Keyhole Symbol)」のラベル表示制度が導入されました。また、「良い学校給食の指針」(Guidelines for a good school lunch)が作成されており、学校給食の内容や食事環境の改善等に関する取組も進められています。

参照:内閣府食育白書

フランス

味覚の1週間(La Semaine du Gout)

栄養不足や肥満の予防など国民の健康状態の改善をねらいとした政府の「第2次全国栄養健康プログラム」(Le Programme National Nutrition Sant)が2006年から2010年にかけて実施されています。また、2007年2月に、食品関係の広告をテレビ、ラジオ、新聞、雑誌等のメディアを通して出す場合には、野菜・果物の摂取や運動の推奨などの健康に関するメッセージをあわせて提供しなければならないことが法令で定められました。さらに、毎年10月の第3週には「味覚の週間」(La Semaine du Got)が実施されています。2006年10月の同週間では、子どもを対象にした「味覚の授業」が約6,000の教室で、約18万人の子どもを対象に、3,000人を超えるシェフが指導に携わって実施されました。また、高級料理を格安で提供する「味覚アラカルト」には約500のレストランが参加するなど、各地でイベントが開催されました。

参照:内閣府食育白書


ドイツ

栄養に関する運転免許(Ernahrungsfuhrerschein)

連邦政府の支援により、小学生を対象とし「栄養に関する運転免許(Ernahrungsfuhrerschein)」が発行されました。望ましい食生活を送るための実践講習を行っているプログラムです。 栄養に関する知識や、調理の基本技術を身につけ、筆記及び、実践試験に合格すると、証明書が交付されるという、ユニークなプログラムです。また、2007年5月、連邦政府が不適切な食生活や運動不足、肥満から引き起こされる疾病を予防するため、子どもの肥満をはじめ肥満者の増大を阻止し減少させることなどを目標とした健康推進計画を公表しました。また、子どもや青少年の肥満予防推進の観点からは、連邦政府の支援による「よりよく食べて、もっと身体を動かそう、とても簡単なことだよ」(Besser essen. Mehr bewegen. KINDERLEICHT)をタイトルにキャンペーン活動を展開し、その一環として様々なプロジェクトが実施されています。例えば、主要都市を巡回して適切な栄養と運動の楽しみについて啓発するキャラバンキャンペーン活動 、地域単位で肥満の子どもを減らすためのプロジェクトの公募と選考等が実施されています。

参照:内閣府食育白書

オランダ

健康的な食生活のための指針

2006年に、過体重や心疾患、糖尿病などの予防の観点から、「健康的な食生活のための指針」(Guidelines for a Healthy Diet)が公表されました。

参照:内閣府食育白書

韓国

韓国スタイル"育成総合計画"

韓国では、「国民健康増進法」に基づき、各種事業が進められている。また、2007年2月に政府により公表された韓国の伝統文化を世界に紹介すること等を目指す「韓スタイル(HAN-style)育成総合計画2007-2011」において、韓国料理が推進分野の一つとして選定されている。この中で、代表的韓国料理の海外への普及方法の開発や韓国料理店の情報提供などが計画されています。

参照:内閣府食育白書

ノルウェー

食生活のアクションプラン

2007年1月に、国民の食生活の向上のため、五カ年計画の「国民のよりよい食生活のためのアクションプラン 2007-2011」 が公表されました。

参照:内閣府食育白書

シンガポール

健康なライフスタイル大使

「健康なライフスタイルのためのプログラム(National Healthy Lifestyle Programme) 」が政府によって進められています。具体的には、毎年のキャンペーンの実施、公的機関と民間団体との協働によるフォーラムや健康フェアの開催、「健康なライフスタイル大使」の授与など多様な活動を通したプログラムが展開されている。健康なライフスタイルの重要性の認識が高まるよう、日常的な運動、健全な食事、禁煙、ストレス管理の4項目を、毎年のキャンペーン等の活動を通じて促進しています。また、健康な食事を選択できるようレストランや屋台等においてロゴ表示(Healthier Choice logo)を通したヘルシーメニューの提供も推進されています。

参照:内閣府食育白書



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